26年7月4日に開催した第40回全国総会で採択した「国民のみなさんへのアピール」は以下のとおりです。

国民のみなさんへのアピール
核兵器廃絶の本流さらに大きく、いまこそ「非核の政府」の実現へ力を合わせよう

 みなさん
いま世界各地で、核保有国のアメリカとロシア、イスラエルなどによる国連憲章や国際法を無視した軍事攻撃や侵略がつづき、人類が核戦争の危険に直面しているもと、核兵器廃絶と国際平和秩序確立の課題がいよいよ重要になっています。
 非核の政府を求める会は、1986年5月19日、核戦争の不安と日本が核戦場化する危険の根絶を願う広範な団体・個人による非政府組織(NGO)として結成されました。「非核5項目」(①全人類共通の緊急課題として核戦争防止、核兵器廃絶の実現を求める、②国是とされる非核三原則を厳守する、③日本の核戦場化へのすべての措置を阻止する、④国家補償による被爆者援護法を制定する、⑤原水爆禁止世界大会のこれまでの合意にもとづいて国際連帯を強化する)を掲げ、思想・信条、支持政党の違いをこえた共同の輪を広げ、「好核の政府」に代わる「非核の政府」実現をめざしてきました。
 私たちは本日、結成40周年記念の全国総会を開き、核戦争の阻止、核兵器の禁止・廃絶を求める世界の流れとともに歩んだ会の歴史を踏まえ、いまこそ唯一の戦争被爆国にふさわしい「非核の政府」を実現する展望を切り開く決意を固めあいました。国民のみなさんに、力を合わせることを心からよびかけます。

 みなさん
 今春の第11回核不拡散条約(NPT)再検討会議(4月27日~5月22日)では成果文書の採択はなかったものの、7割以上の締約国が核兵器国にNPT第6条にもとづく核軍備撤廃のための行動を強く迫り、参加した市民社会とともに「核抑止」論に固執する核兵器国を包囲しました。成果文書案には、第6条とこれまでの合意事項の再確認・履行が書き込まれ、核兵器廃絶へ希望ある世界の本流を浮きぼりにしました。核兵器禁止条約(TPNW)の署名・批准・加盟国は国連加盟国の過半数を超える99に達し、「希望の光」として着実に前進しています。
 今日の情勢のもとで、日本政府には、唯一の戦争被爆国にふさわしい役割を果たすことが強く求められています。国民の多数は、TPNW参加と「非核三原則」の維持・堅持を求めています。ところが高市早苗政権は、今年11月のTPNW第1回再検討会議にオブザーバー参加も表明せず、大軍拡の指針である「安保3文書」の改定の中で「非核三原則」の骨抜きを狙った見直しを具体化させようとしています。これは日本を核戦争の足場にしかねない動きであり、断じて許されません。一日も早くTPNWに参加する政府を実現しようではありませんか。

 みなさん
 高市政権による「戦争国家づくり」、9条改憲を許さないたたかいは、核戦争を防止し、日本の核戦場化を阻止するうえでも、きわめて重要かつ喫緊の課題となっています。
 26年度の軍事費は、敵基地攻撃能力のスタンド・オフミサイル整備や米軍補完の統合防空ミサイル防衛能力などを盛り込み、当初予算で史上初めて総額9兆円を超え、国民のくらしや福祉、教育、医療を圧迫しています。
 高市政権は、南西諸島での長距離ミサイル配備をはじめ米国いいなりで、中国封じ込めのためとして全国の自衛隊基地の強化を押し進めています。しかし、軍事一辺倒で日本と世界の平和は守れません。国連憲章にも日中合意にも反する首相の「台湾有事発言」は直ちに撤回し、大軍拡を中止して中国をはじめとする東アジア諸国との憲法9条を生かした平和と友好の対話と外交の推進こそが強く求められます。
 殺傷兵器を含む武器輸出の全面解禁、国家情報会議の設置、国旗損壊罪やスパイ防止法制定の画策も、「戦争国家づくり」の一環です。自民・維新与党による衆議院定数削減法案の強行は、多様な民意を切り捨て、議会制民主主義を壊すもので、断じて認められません。
 高市首相は、4月12日の自民党大会で「時は来た」「1年をめどに改憲を発議したい」と豪語し、9条が壊されようとしています。しかし、多くの国民は改憲を望んでおらず、いま全国各地で「戦争やめろ」「憲法守れ」の新しいムーブメントがわきおこっています。9条改悪反対署名を広げに広げ、国民多数の声で改憲の企みを一日も早く終わらせましょう。

 みなさん
 9月の沖縄県知事選挙が間近に迫っています。米軍普天間基地の全面返還に合意したSACO合意から30年、高市政権は、あくまで辺野古新基地建設を前提にし、加えて「戦争国家づくり」のなかで、沖縄の軍事要塞化がいっそう押し進められようとしています。これに対して三選をめざす玉城デニー知事は、「オール沖縄」の立場で、辺野古新基地反対を明確にし、沖縄戦犠牲者を追悼する「慰霊の日」(6月23日)の平和宣言で、平和と核廃絶、あらゆる戦争に反対し戦争によらない課題解決の重要性を語っています。この県知事選挙勝利に向けた全国からの支援を強めようではありませんか。
 東京電力福島第一原発事故か15年、廃炉作業は進展していません。高市政権は、原発事故などなかったかのように原発再稼働・新増設を強行しています。原発の運転を最優先するもとで、「出力制御」と称して再生可能エネルギーからの電力供給のカットも頻繁に起きています。原発を止め、再エネ・省エネに転換することこそが切実に求められます。「原発の新増設、再稼働は許さない!」「今こそ原発ゼロの決断を」の声を大きく広げましょう。

 みなさん
 広島と長崎への原爆投下から81年、原水爆禁止2026年世界大会が8月3日~9日、被爆地の広島・長崎で開催されます。今年11月にはニューヨークの国連本部で第1回TPNW再検討会議が開かれます。世界大会を大きく成功させ、世界の市民社会の声と行動の結集をよびかけ、被爆の実相、核兵器の非人道性をさらに発信し、核兵器国に核軍備撤廃を強く迫り、「核兵器のない平和で公正な世界」を実現するため、ともに力を尽くしましょう。

 2026年7月4日
                                  非核の政府を求める会第40回全国総会