2024年・年頭声明
24.1.26 非核の政府を求める会常任世話人会
〇 1月1日の能登半島地震発災から4週間になろうとしています。震源地である石川県での関連死を含む死者は230人を超え、住宅被害は3万戸以上に達しています。石川県だけで1万5000人を超える人々がいまも避難所での生活を余儀なくされるなど甚大な被害となっています。震災犠牲者に哀悼の誠をささげるとともに、被災者の方々に心よりお見舞いを申し上げます。政府が地元自治体と連携し、被災者への支援、被害の拡大防止、復旧・復興に全力をあげるよう強く求めるものです。
今回の地震はあらためて、地震・津波列島に存在する原発の危険性を浮き彫りにしました。原発の再稼働や新増設など岸田政権の原発推進方針は断じて認められません。地震によって重大なトラブルが発生した志賀原発と柏崎刈羽原発は一刻も早く廃炉とすることを求めます。
〇 2021年1月の発効から3年。核兵器禁止条約が世界に大きな希望と影響を与えています。条約への署名は93の国と地域、批准は70の国と地域に広がるもと、昨年11月~12月に開かれた第2回締約国会議では、「核兵器のない世界」への力強い歩みが示されました。核保有国による核使用の威嚇や核弾頭の増強が続くもとで、採択された政治宣言は、「核兵器は、平和の安全を守るどころか、強制、脅迫、緊張の高まりにつながる政策手段」になっていると、痛烈に核抑止力を批判し、打破していく決意を表明しました。核兵器の非人道性を訴え続けてきた日本の被爆者を先頭にした声と運動が土台となっている禁止条約が規範力と実効性を発揮し始めています。この力をさらに発展させ「核なき世界」を実現するために、日本と世界の市民社会の役割発揮が求められています。
〇 こうした流れに逆行し、世界を失望させているのが岸田政権です。唯一の戦争被爆国の政府でありながら、アメリカの「核抑止力」にしがみつき、核兵器禁止条約に参加するどころか、締約国会議へのオブザーバー参加を2回連続で拒否し、国連総会での禁止条約参加を促進する決議にも6年連続で反対しました。アメリカの同盟国であるドイツやオーストラリアなどがオブザーバー参加しているもとで、対話や議論さえも拒否する岸田政権に被爆国の政府を名乗る資格はありません。同時に、敵基地攻撃のための43兆円もの大軍拡や武器輸出など「戦争国家づくり」も許してはなりません。被爆80年を迎える2025年に向けて、「核抑止力」論を打ち破り、核兵器禁止条約に参加する政府を実現するために力を合わせましょう。
〇 「県民の民意こそが公益」、沖縄県の玉城デニー知事の訴えには、惨禍を極め「軍隊は住民を守らなかった」沖縄戦の記憶や長期にわたる過重な基地負担、豊かな自然環境破壊への県民の怒りが重なります。沖縄県民の願いや地方自治も踏みにじっての岸田政権による名護市辺野古の米軍新基地建設は許されません。「代執行」の強権によって工事を強行しても、最深90㍍に達する広大な軟弱地盤改良が進むものではなく、米軍基地建設への巨額の税金投入も民意に反します。沖縄が再び戦場とされる南西諸島での核を含む軍備強化を許さず、辺野古新基地建設は中止し、普天間基地の即時無条件撤去を強く求めようではありませんか。
〇 今ほど世界と日本の平和のための政治が求められているときはありません。国連は、ロシアとアメリカの拒否権発動によって安全保障理事会の機能不全が指摘されていますが、国連総会では140を超える国が6度にわたってロシアの侵略を非難し、即時無条件撤退を求める決議を採択しました。また、ガザでの人道的即時停戦を求める決議も153ヵ国の圧倒的多数の賛成で採択するなど、国連憲章と国際法を守れの声が多数派となり、国際社会を動かしています。
アメリカと中国の対立のもと、東アジアの緊張も高まっています。日本政府が、アメリカに従属した軍備増強ではなく、東南アジア諸国連合(ASEAN)とも連携した対話と憲法9条を活かした平和外交で東アジアの平和構築へ役割を果たすよう声をあげましょう。
〇 通常国会が開会しました。自民党の企業・団体からのパーティー券による組織的な裏金づくりの真相を究明しなければなりません。同時に、この金権腐敗によって財界・大企業本位に政治がゆがめられ、原発推進や辺野古新基地建設強行、大軍拡などが国民の願いに反して強行され、9条改憲の策動も強められています。今こそ政治を大もとから変えるチャンスです。来るべき総選挙に向けて、早急に市民と野党の共闘を再構築し、国民世論と市民の運動で岸田政権を国会の内外で追い詰め、自民党政治を終わりにしようではありませんか。
今年は、米国が太平洋のマーシャル諸島ビキニとエニウェトク環礁で大規模な水爆実験をしてから70年となります。3月に静岡で開かれるビキニデー集会を大きく成功させ、国民平和大行進、夏の原水爆禁止世界大会へと、核兵器の非人道性を告発し世界中に広げる原水爆禁止運動を大きく発展させ、「核兵器禁止条約に参加せよ」の世論で「非核の政府」実現の展望を切り開きましょう。
