【声明】核廃絶の願いに反した日米核同盟の強化は許されない
24.7.30 非核の政府を求める会常任世話人会
(1)日米両政府は7月28日、外務・防衛担当閣僚による安全保障協議委員会(2プラス2)および「拡大抑止」に関する初の閣僚会合を開催した。両会合では、自衛隊と米軍の指揮統制の連携強化や「拡大核抑止」の強化などを打ち出している。まもなく広島、長崎への原爆投下の惨劇の慰霊を迎えようとするなか、被爆者や多くの国民の核兵器廃絶の願いに真っ向から反する「核抑止力」を中軸にした日米軍事同盟体制強化の議論は異常というほかない。当会は両政府に対して満身の怒りを込めて抗議する。
(2)「2プラス2」の共同発表文書は、中国による一方的現状変更の試みや核軍備の増強、北朝鮮による弾道ミサイル発射、ロシアによるウクライナ侵略などを指摘し、これらに対応する日米の抑止力・対処力を強化するとして、「在日米軍をインド太平洋軍司令官隷下の統合軍司令部として再構成」し、「自衛隊の統合作戦司令部の一つの重要なカウンターパートとなる」と明記している。日本政府は「独立した指揮系統」と繰り返すが、当会は、すでに日米両政府間には、共同作戦の場合にアメリカが指揮権をふるう「密約」があることを指摘してきた。今回の「2プラス2」の合意は、自衛隊を事実上、米軍の指揮下に組み込み、自衛隊が日本の防衛とは関係なく米国のために戦う危険性を示している。日本国憲法を踏みにじり日本の主権を投げ出すことは絶対に許されない。
(3)「拡大抑止」に関する閣僚会合の共同発表は、日米が「米国の核政策及び核態勢」について緊密な協議を継続することを再確認した。「2プラス2」では「日本の防衛力によって強化される米国の拡大抑止を引き続き強化」するとしているが、すでに核搭載可能な米空軍B52戦略爆撃機と航空自衛隊との共同訓練などが国民の目に見えないもとで頻繁に行われている。こうした中で「拡大抑止」協議を閣僚級協議に格上げしたことは、「核抑止」の強化に日本が加担することになる。
しかし、中国や北朝鮮、ロシアなどに対して、在日米軍の戦術戦闘機の近代化や南西諸島の軍事強化など「核抑止力」を強化することは、核軍拡の悪循環を招き沖縄県や南西諸島にとどまらず日本全土を核攻撃の危険にさらすことになる。
(4)日本政府は、日本国民のいのちと財産を守るためにも、アメリカの「核の傘」「拡大抑止」政策から直ちに脱却し、唯一の戦争被爆国として核兵器禁止条約に参加して、「核兵器のない世界」を実現する役割を果たすべきである。それこそが被爆国日本の国際的責務である。
原水爆禁止2024年世界大会がまもなく開幕する。当会は、被爆80年となる来年に向け、「核兵器のない世界」の実現をめざし、各国政府や国連、市民社会の共同を発展させるために力を尽くすことを表明する。
以 上
