【声明】トランプ米大統領による核実験再開指示に断固抗議し、中止・撤回を求める

25.10.31 非核の政府を求める会常任世話人会


 トランプ米大統領は10月30日、国防総省に対して核兵器の実験を直ちに開始するよう指示したと、自身のSNSへの投稿で明らかにした。「他国は核実験を行っているようだ。他国が実験をする以上、我々も実施するべきだ」と正当化しているが、ロシアと並んで最大の核兵器保有国であるアメリカによる核実験の再開表明は、核兵器禁止条約に反して核兵器廃絶の流れに背を向けるばかりか、アメリカ自身も加盟する核不拡散条約(NPT)第6条の核保有国の核軍縮撤廃義務に反する暴挙である。
 非核の政府を求める会は、「核兵器のない世界」にむけた世界諸国政府と市民の努力を踏みにじるトランプ米大統領による核実験再開指示に断固抗議し、即時に中止・撤回するよう求める。

 ロシアによるウクライナ侵略やイスラエルによるガザ地区へのジェノサイド、イスラエルとアメリカによるイランの核施設攻撃、パキスタンとインドの紛争など、核兵器保有国による戦争と紛争によって核兵器使用の危険が高まっている。一方で、核兵器禁止条約に署名、批准、加盟した国は条約加盟資格のある197ヵ国中99となり過半数を突破している。また、核爆発実験を再開するならば、未だ発効していないものの、アメリカが署名している包括的核実験禁止条約(CTBT)に違反することにもなる。また、トランプ大統領は、「他国は核実験を行っている」と言っているが、21世紀に入ってから核爆発をともなう核実験実施は北朝鮮のみであり、国際社会は核実験を封じてきたのである。
 アメリカが1992年以来となる核爆発をともなう核実験を行うことは、世界平和への深刻な脅威であり、日本原水爆被害者団体協議会がノーベル平和賞を受賞し、被爆者を先頭にして「核兵器のない世界」を目指す努力と世界の流れに対する重大な逆行である。

 高市自維政権が、今回のトランプ大統領の核実験再開表明に「コメントは控える」として、批判もせず中止も求めない姿勢をとることは、唯一の被爆国の政府として決して許されるものではない。それどころか、高市首相は、トランプ米大統領と「日米同盟の新たな黄金時代を築いていく」と屈従的な態度を露わにして、アメリカの核政策にひたすら追随している。私たちは、日本政府に対して、真に国民のいのちと安全を守るためにも日米同盟絶対姿勢をあらため、米国政府に対して核実験再開の中止・撤回を要求するよう強く求める。

                                                         以 上