【2026年声明】総選挙後の情勢と私たちの決意
26.2.25 非核の政府を求める会常任世話人会
〇2月8日の衆議院総選挙を受けた特別国会が始まりました。非核の政府を求める会は本日、常任世話人会を開き、総選挙後の情勢について論議し、高市政権による強権政治を許さず、国民の皆さんとともに非核・平和、憲法と民主主義を守る政治実現のために力を尽くすことを申し合わせました。
○自民党が3分の2超の議席を得たもとで、高市早苗首相は施政方針演説で「国民の信任を得た」として、米トランプ政権に追随して平和とくらしを壊す大軍拡、憲法9条改悪、「国家情報会議」の設置と内閣情報調査室の「国家情報局」への格上げやスパイ防止法など「戦争する国づくり」を強行しようとしています。2026年度予算案では軍事費は当初予算で9兆円を初めて超えました。高市首相は、2月18日の記者会見で9条改憲や皇室典範の改正に意欲を示しており、国会の憲法審査会での条文起草委員会の設置も危ぶまれます。連立与党の日本維新の会をはじめ、国民民主党や参政党なども軍拡と改憲推進を表明しており、かつてなく危険な政治情勢となっています。
一方、総選挙終盤に「#ママ、戦争を止めてくるわ」が「X」でトレンド入りし、「戦争はイヤだ」の声が大きくなっています。小選挙区制によって「虚構の多数」を得たとしても、高市政権が大軍拡や「スパイ防止法」、「国旗損壊罪」の制定、衆院議員とりわけ比例定数の削減などを強行しようとすれば、国民の生活向上や平和への願いとの矛盾を深めざるをえません。国民の要求に根ざした声と運動を強め、共同を広げ、9条改憲と議会制民主主義の破壊を狙う巨大与党の暴走を止めようではありませんか。
〇高市政権による「非核三原則」の見直しは核兵器廃絶を願う被爆者、広範な国民世論への重大な挑戦です。「持たず、つくらず、持ち込ませず」の「三原則」は被爆国日本の国是として、東アジア諸国や世界から厚い信任を得てきました。「持ち込ませず」を削除して米軍の核兵器持ち込みが可能となれば、「唯一の戦争被爆国」が核攻撃の出撃地になるという根本矛盾を抱えこみます。
高市政権は、南西諸島での長射程ミサイル配備などアメリカ言いなりになって、中国封じ込めのためとして自衛隊基地強化を強行しています。軍事一辺倒で日本と世界の平和は守れません。国連憲章にも中国との合意にも反する「台湾有事発言」は直ちに撤回し、大軍拡は中止して中国をはじめとする東アジア諸国との憲法9条を活かした平和と友好の関係を再構築し、すべての国が参加する対話の枠組みをつくることが求められます。
〇トランプ米大統領は、年明け早々にベネズエラへの武力攻撃を行ってマドゥロ大統領を米国に拉致し、さらにグリーンランドの領有などを主張するなど、各国の主権の乱暴な侵害が顕著ですが、このような国連憲章、国際法に反した横暴勝手は許されません。ロシアによるウクライナ侵略は4年を越え、イスラエルによるガザ侵略も停戦合意を無視して続いています。国連憲章、国連決議、国際法にもとづくこれらの紛争の一日も早い平和的解決が求められます。
人類滅亡までの残り時間を示す「終末時計」は、核兵器使用の危険などを理由に、残り85秒へと深刻さを増し、戦後の国際秩序が崩壊しかねない事態に警鐘をならしています。こうした状況を憂い、平和秩序の回復を求める声はこの一年にも高まりをみせ、発効して5年となった核兵器禁止条約に署名・参加する国は99ヵ国と国連加盟国の過半数を超え、着実に前進しています。「核兵器に内在する危険性と、その国境を超える世界的な結末は、すべての国の安全保障が核兵器によって脅かされていることは明らか」だと「核抑止」論を批判する世界の流れも勢いを増しています。〝二度と核兵器使用による非人道的惨劇を招かないためには、核兵器の廃絶が不可欠〟の声を拡げて、核保有国をさらに追い詰めていこうではありませんか。
〇米軍普天間飛行場の返還合意などを盛り込んだ1996年の日米特別行動委員会最終報告(SACO合意)から30年を経ていまなお在日米軍専用施設の7割が沖縄に集中しています。辺野古移設を前提とする普天間基地の撤去・返還は進まず、米軍人による性暴力など凶悪犯罪も続いています。トランプ米政権は、「辺野古基地ができても普天間返還はない」などととんでもない発言をしています。秋には沖縄県知事選挙がたたかわれます。辺野古新基地建設の中止をはじめ対米従属の戦争国家づくりを許さないため、全国で声をあげ沖縄への支援を強めようではありませんか。 〇非核の政府を求める会は、ことし結成40年を迎えます。この間、「非核三原則」が国民の中に根づき、核兵器禁止条約への日本政府の参加を求める署名は345万筆を超え、自治体決議は744議会と4割を超えています。ことし4月にはNPT第11回再検討会議が、11月には核兵器禁止条約第1回締約国会議が開かれます。これらの国際会議が「核兵器のない世界」への確かな前進を築くために、被爆国である日本政府が役割を発揮するよう、被爆者とともに迫っていこうではありませんか。
以 上
