核兵器禁止条約第3回締約国会議に向けての日本政府への申し入れ
核兵器禁止条約第3回締約国会議に向けて日本政府に要請(25.2.4)

=2月4日、外務省
核兵器に〝悪の烙印〟を押した核兵器禁止条約(TPNW)が発効して4年。まもなく同条約第3回締約国会議がニューヨークの国連本部で開かれます。第2回締約国会議(2023年12月)が政治宣言「核兵器禁止を堅持し、その破滅的な結末を回避するための私たちの誓約」を全会一致で採択して核兵器廃絶への確信、力強い決意を示しただけに、今回の会合が、同条約の実効性、規範力をどう発展させるか、条約参加の流れをいかに加速させるかに、世界の注目と期待が集まっています。
当会は、同締約国会議を迎えるにあたり、貴職が、TPNWに対する歴代政権の否定的姿勢を改め、被爆国にふさわしい積極的な対応に転じるよう強く求めます。
前回締約国会議の政治宣言は、「核リスクの増大と危険な核抑止の永続化に傍観しない」と述べ、「核兵器のない世界のために不断に努力する」ことを誓いました。この宣言は核廃絶を願う世界の人々に大きな希望と勇気を与えています。同会議はまた、第3回締約国会議に向けて、核兵器の非人道性についての科学的リサーチ、安全保障と核抑止の関係についての解明、核被害者支援や環境修復の計画をつくり実行することも確認しています。「TPNWの道を通って核兵器のない世界へ」――核大国といえども、もはやこの流れを押しとどめることはできません。同条約の署名国はすでに94ヵ国、批准国も73ヵ国へと着実に広がっています。米国との核軍事同盟に加わるドイツ、オーストラリアなどの政府もオブザーバーとして参加し「核なき世界」への思いを共有したことも、TPNWの明るい展望を示す動きです。
いまほど被爆国として、日本政府の役割発揮が待たれているときはありません。なによりも第3回締約国会議は、日本被団協のノーベル平和賞受賞を受けて開かれる、核軍縮をめぐる最初の国際会議です。当然、日本政府に注がれる世界のまなざしも厳しいものとなります。歴代政権はTPNW不参加の理由に「核保有国が参加していない」ことを挙げますが、それは結局、核保有を正当化する核保有国を擁護することにほかならず、被爆国にあるまじき姿勢との誹りを免れません。
いま、多くの国民のなかに、ノーベル平和賞受賞を祝福し、「私たちが生きているうちに核兵器をなくしてほしい」という被爆者の願いを実現しようとの思いが広がっています。日本政府にTPNWへの参加を求める自治体意見書は697地方議会に上り、被爆者や各界各層の人たちが呼びかけた同趣旨の署名は172万筆を超えています。日本国民の意思は明白です。日本政府は、今こそ核兵器禁止条約への署名・批准を決断すべきです。
当会は、以上の情勢認識に立って、貴職が、第3回締約国会議に向けて以下の項目を速やかに実行されるよう要請します。
【要請項目】
○ 核兵器禁止条約に署名・批准すること。少なくとも、第3回締約国会議にオブザーバー参加し、被爆国の知見を活かし て被害者支援・環境修復の活動に国際的な役割を果たすこと。
○ 第3回締約国会議にあたり、内外での被爆の実相を周知する取り組みを支援・援助すること。
○ 核兵器使用を前提とする「核抑止力」依存政策からの脱却を国際社会に宣言すること。
○ 非核三原則を厳守し、日米「核密約」を破棄すること。
内閣総理大臣 石破 茂 殿
外 務 大 臣 岩屋 毅 殿
2025年2月4日
非核の政府を求める会常任世話人会
